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泉美木蘭
2015.6.12 12:29

友達から紹介されるフィッシング詐欺

友人が偽のネット通販サイトに騙されてしまい、
クレジットカードの番号等を送信してしまう、
いわゆるフィッシング詐欺にあったようだ。

問題のサイトを見てみると、
たしかに大手量販店の通販サイトの
デザインを
そのまま盗んで移植したもので、
お馴染のロゴまで掲げられている。
家電やカメラなど高額の商品写真がずらりと並び、
どれもこれも「アウトレット価格」となっていて、
定価より2ー8万円引きになった販売価格が赤字で
表示されていた。

たしかに「わあ、ここで買えば安いなあ」と見入って
しまう気持ちがわかる。
が、よーく見ると、ちょっと日本語がおかしかったり、
漢字の書体が日本の文字とは少し違って
「これ、中国語の文字では?」
と思われるような違和感があったりする。

『父の日フェアーで感謝をおっ父さんへ届け!』

とか、変な誤字脱字も散見される。

大手量販店ロゴ入りの「お手続きについて」という欄も、
よくよく調べると、クリックボタンなどが、ただ画像を
置いただけで、どこにもリンクしていない偽ボタンだった。


それでも、パッと見た瞬間の第一印象があまりにもちゃんと
していたので、「安さ」の羅列に目を奪われてしまい、
違和感には
気がつかなかったようだ。

友人の場合、定価より数万円安いカメラを買おうとして、
クレジットカードの番号を登録し、購入手続きをした。
ところが、直後にメールが届いて、

「銀行振り込みにすれば、おまけをつくよ」
「今日中に振り込む、10パーセント安くなる」

などという誤字だらけの変な文章とともに、
中国人名と思われる個人名義の銀行口座へ金を振り込めと
書かれていたそうだ。
これで、あきらかにおかしいと思ったという。

カード情報を抜き取った上に、銀行振り込みで現金も
せしめようという詐欺だったのだ。

幸い、その場でカード会社に連絡を入れ、
番号を知られてしまったカードの利用を停止したため、
悪用されることもなく、実害は免れた。


その詐欺サイトは、カード会社を通じて警察へ通報。
しぶとく丸1日は存在していたが、今日になって、閉鎖。
・・・と思ったら、
また別のアドレスの新たな通販サイトにジャンプする設定
変わっているではないか。
ジャンプした先では、Appleウォッチの激安販売を行っている。
すぐに警察へ情報提供したけれど、イタチゴッコなんだろう。


友人は、最初の詐欺サイトを、フェイスブック上で友達から
紹介されたのだという。
ネット上の顔も知らない友達ではなく、実際につきあいのある
友達だ。その友達も騙されたんだろう。

「フェイスブックの広告に、こんなショップがあったよ、
欲しがってたあのカメラ、ここなら安いんじゃないかな?」

と、あくまでも親切として、紹介したのだという。

巧妙に、口コミに乗ってはびこる詐欺サイト。
ネット通販にハマっている方は、十分にご注意を。
泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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